市場を開放する者が市場を制する


市場。もちろん「しじょう」と読みますが、「いちば」と読んでいただいても正しい。

市場を開放するものが市場を制する。

当たり前のような当たり前でない話だけど、これは特に昨今のコンピュータ/インターネット市場で顕著に起きている現象であり、例えばもっともそれを体現しているのがFacebookのオープンプラットフォーム戦略による急成長です。

未来への投資

オープンプラットフォームというとコンピュータの世界で特別に起きているように考える人も多いかもしれませんが、市場や技術を開放するすることで、その開放者が一番利益を得るというのは、そもそも昔からの真理だと思います。

私は日本の歴史が好きなので、真っ先に思い浮かぶのが織田信長の「楽市楽座」。ウィキペディアによると、「楽」とは規制が緩和されて自由な状態となった意味で、英語のfreeを意味するとあります。

当時、市場というのは極めて閉鎖的で既得権の塊でしたが、信長をはじめとする戦国大名は市場を開放し、税金を免除し、誰もが自由に領国内で商売ができるようにしました。結果的に多くの商人や民が流れこみ、その国の経済は発展します。

仕組みや背景は全く違いますが、近年同じようなことをやって急成長したのが中東の「ドバイ」です。「ドバイ」は世界貿易の要になる港を開発し、その港の利用を安価にして世界中に開放しました。結果、世界中の船がドバイ経由で運行するようになり、ドバイには世界からお金が流れ込む。ドバイは中東の国にあって石油ではなく、市場開放政策によって成長した国だと言えます。

発展著しい中国も同様です。鄧小平の時代に、社会主義国家を維持しながらも市場を世界に開放し、多くの国の企業を自国に呼びこんで、わすか30年で世界の経済大国に発展しました。

市場の開放政策が発展につながることは歴史に数多くの実例が存在し、誰もがそれを思いつくはずなんだけど、なかなか誰もやろうとしない。普段ビジネスの現場においても、何かにつけて「囲い込み」という言葉が重宝がられる傾向があるように思います。

一体どうしてか?

私がそれが「商才」だと思います。

当たり前のことを当たり前にやる。
それがなかなか普通の人間には出来ない。偉そうに言っているが私だって同じです。

同じ商売をしても、うまくいく人もいればそうでない人もいるとしたら、それは商才の差であり、当たり前のことをきちんと出来る人というのは本当に少ないのでしょう。みんなが当たり前のことをやって誰もが成功したら、商売というものは実は成り立たちません。世の中うまく出来ています。

ところで、日本には世界に誇れる商才逞しい商人がいます。

それは近江商人。

近江商人たちが代々伝える家訓を最後に紹介します。

「売り手良し、買い手良し、世間良し」