世の中はバーチャルがリアルを動かしている

2018/01/19


未来への投資

インターネットが普及してから、「リアルとバーチャル」という言葉がよく言われるようになりましたが、あまり好きではない考え方です。

誰かが「リアルとバーチャル」と言う時、大抵それはリアルは信用できるがバーチャルは信用できないという意味です。

「リアルとバーチャルの融合」といえば聞こえはいいですが、要は信用の低いバーチャルが、信用できるリアルと組んで初めて意味を持つと言ってるわけです。最近ではフェースブックのような「実名制SNS」の人気によって、ますますリアルが大事、バーチャルは駄目という風潮が強くなっているように思えます。

これはバーチャルという言葉が「仮想」と訳されるため、”仮想=現実とは違うもの”と理解さてているケースが多いからだと思います。

しかし、バーチャルの本来の意味は

「事実上の」とか「実質的に」という意味です。

つまり「形として実体はないが、事実上存在する」ものがバーチャルです。

ところで問題となっている「信用」とは一体何でしょう?
「信用」という概念こそが、世の中で最も実体社会に影響を与えているバーチャルな存在ではないでしょうか?

人を動かす力は基本的に信用から生まれます。

権力は人を動かしますが、権力というのは信用される人が持ちます。
そんな馬鹿なと思うかもしれません。世の中には嘘つき政治家や悪徳経営者が権力を握っています。しかし彼らは、あなたからは信用されてなくても、大抵の場合、同じ立場にある権力者の仲間からは信用されています。「こいつはワシらと同じ人間や」という信用であり、「こいつと組んでいたら、きっといいが事ある」という信用です。弱い立場のあなたは、とんでもないパワハラ上司でも恐れるはずです。「この人を怒らしたら怖い」。これも信用です。

もちろん社会的地位がなくても、多くの人から信用される人物は、人を動かす力を持っています。人を動かす力、すなわちそれが権力であり、権力とは信用を源泉としたものです。悪い信用も良い信用も、信用は信用であり、それは権力に繋がります。

お金も「信用」を源泉として生まれます。
あなたが持っている「1万円札」は、日本という安定した(と思われている)国家が発行している紙幣であり、日本人なら誰もがそれを「未来永劫、これは1万円の価値がある」とある意味間違って信用しているから使えます。

あなたがクレジットカードを使えたり、住宅ローンを借りることができるのも、あなたに決まった収入があり、固い会社に勤めているから「たぶん踏み倒さないだろう」と信用されているからです。ちなみに借金をネガティブに考えてはいけません。借金できる額というのはあなたの信用度合いを表します。

リーマンショックでお分かりのように、信用は実体経済以上にお金を増やす力も持っています。そこに悪意があろうとなかろうと、信用が膨張すればお金は増え、信用が収縮したら経済は破綻します。

権力やお金以外のもの。たとえば「結婚」でも「就職」でも「商売」でも、信用が第一となります。

このように、「信用」は世の中にとてつもなく大きな影響を及ぼしています。
「形として実体はないが、事実上存在」し、時には「現実とはかけ離れた仮想的なもの」である、「信用」という極めてバーチャルな存在が、世の中を大きく動かしているのです。